小規模病院で働くメリット・デメリットを紹介します。まずは小規模病院の特徴をおさえた上で、どのような働き方ができるかを見ていきましょう。
小規模病院の場合、普段から外来に訪れている患者がそのまま入院するケースも少なくありません。入院から退院後のアフターケアに至るまで、顔なじみの患者のケアをする機会も多いでしょう。また、大規模病院は各スタッフの役割が細かく分けられていますが、小規模病院では幅広い対応を求められる傾向にあります。
患者の在院日数については病床規模によって大きく異なります。病床数が50床以上の病院は内科の慢性期患者が多いので、平均在院日数は20日以上です。20~49床の病院は診療科を限定している専門病院が多く慢性期患者は少ないため、平均在日数は15日程度です。
大規模病院は医師の教育機関でもあるため、採血や点滴などは研修医が行います。しかし、小規模病院は看護師の数が限られているのでルート確保の業務に携わる機会が多く、血圧測定やバルーン交換なども看護師が行います。また、診療科ごとのコミュニケーションも盛んなので、何か困ったことがあればすぐに相談できます。内科、整形外科、眼科などのあらゆる診療科と連携を取り、子どもから高齢者まで幅広い層の患者と触れ合えます。
小規模病院には自分のライフスタイルを重視する看護師が多く働いています。2次救急に指定されている病院が多く、重症患者の急患は3次救急に指定されている大規模病院に搬送されるケースがほとんどで、急変の頻度が低いです。そのため、残業が発生しにくいというメリットがあります。病院側としてもスタッフの働きやすさを重視しているので、多くの場合は勤務時間内に勉強会を実施しています。そのため、プライベートの時間を確保したい人におすすめです。
患者との距離が近いので、相手に寄り添ったケアを提供できるという魅力もあります。患者の生活や家族のことが見えやすいため、健康増進や疾病予防の観点からきめ細かな看護が実践できます。
小規模病院のデメリットとして挙げられるのは、高度なスキルを学べない点です。大規模病院と比べて、先進医療を学べる機会は圧倒的に少ないでしょう。また、人間関係が複雑になりやすい点も気になります。小規模なのでスタッフ全員の顔と名前が一致するでしょう。チームワークを重視する人にとってはメリットかもしれませんが、人間関係が悪化した際には大きなデメリットとなります。
まずは基礎知識として病院の分類について学びましょう。病床規模が小さい医療機関は病院ではなく診療所に分類されます。また、対象となる患者によって病床の種類が異なり、それに応じて仕事内容も変わってきます。
大規模病院で働くメリットはスキルアップしやすい環境が整っている点です。看護師として高いレベルの知識や技術を身につけたい人におすすめです。ただし、他職種とのコミュニケーションが少ないといったデメリットもあります。
まずは自分が転職する理由を明確にしてください。転職理由がはっきりしていれば、求人を探す際の判断基準となる希望条件が自ずと見えてきます。自分に合った方法で求人を探し、書類作成や面接対策を進めていきましょう。